*キャスティングのメニュー
*キャスティングを始めるに当たって *第三次審査とは
*第一次審査とは *キャスティングのあとには
*第二次審査とは *補足

*キャスティングを始めるに当たって

キャスティングを始める前に、幹部(演出、舞台監督、助演出、助舞台監督)を決めておいて下さい。これは経験者、やる気のある人がやるべき仕事です。詳しくは役割分担のページを参照して下さい。

さて、この幹部四人はまず、第一次審査から第三次審査までの審査内容を決めなければなりません。

第一次審査は台詞を読んでもらう審査です。「秋空のうた」(初期版。ここで読めます^_^;)で、例えばカナの第一次審査ならば、

カナ   (美奈子に)それがあたしの、本当の詩です。今は書けない。秋空みたいに広くて優しい詩なんて、今は書けない!
若林   書けないって・・・・作詞家になるのは、加奈ちゃんの夢だろう?もうちょっとがんばってくれよ。
カナ   これが夢なら、あたしはこんな夢いらない。作詞家になんて、なりたくない!

と言う台詞や、

カナ   あたし達は小学校に向けて歩いていった。すこし、話をした。学校のこと、部活のこと。そして、詩のこと。でも、昔とは何か違って、すごく、美紀が遠い。あたし達が小学校の頃、毎日一緒に通った道。あのころつないでいた手も、本当に、そう、手が届かないくらい離れてしまっている。もう少しすれば、学校の校庭にあるもみじの木が見えてくる。(少し笑って)美紀はまた、「がんばって」っていうんだろうなあ。あたしこんなに、ぼろぼろなのに。

と言う台詞など、感情、性格がよく出ているものなどを選びます。また、何気ない台詞などを入れると、キャストにとって難しく、いい審査になります。

第二次審査も台詞を読んでもらうものです。ここではちょっととした会話のようなものを出すといいでしょう。間の台詞は幹部の内誰かが読みましょう。さっきのように例を挙げれば、

カナ   どんな詩を書けばいいんだろう?秋の空みたいな詩。本当の気持ちを精いっぱい出して。
若林   加奈ちゃん。詩の方は進んでる?
カナ   ぜんぜん。
若林   もう一週間くらい経ってるんだ。そろそろいくつか出来上がっていないと俺が困るんだけどな。
カナ   そんなこと言われたって書けないわよ。
若林   でも書いてもらわないと。それが俺の仕事なんだ。
オオシマ 加奈ちゃん。ポスト見てきたけど、何にも入ってなかったわよ。
カナ   ・・・・・・・・・そう。ありがとう。

と言う感じです。選ぶシーンは感情が変化するシーンや、笑わせるシーンなどがいいでしょう。

第三次審査は動作、質問の審査です。これは最終審査です。まず動作ですが、役者にはパントマイム(基礎練習のページ参考)、アドリブ(その場で考えた)の台詞を交えて演技をしてもらいます。次のようなものです。

「カナとして若林を引っかける計画を立てて下さい。」
「カナとして詩を書いて下さい」
「若林がコーヒーをパソコンの上にこぼしました。カナとして怒って下さい。」

などです。ここではもう役者は二人か三人に絞られていると思いますので、じっくり見て、選んで下さい。また、質問というのは幹部が役(この場合はカナ)について質問し、それに役者が応えるというものです。そしてその質問一つ一つに幹部としての答えを用意しておきます。例えば

「あなたが一番楽しかったと思う想い出はなんですか?」
(ミキと一緒に「何か」したこと。何でも良いが「ミキと一緒に」したこと)
「ミキと一緒に昔タイムカプセルを埋めました。あなたは何を入れましたか?」
(ミキと一緒の写真、詩を書いた紙など)

と言う質問をします。三種類くらい用意しましょう。

キャスティングの手順はこのようなものです。これを参考にやってみて下さい。また、幹部はいかなる事があってもキャスティングの内容をキャスト希望者に教えてはいけません。キャストはキャスティングを受ける瞬間初めてその内容を知ることにならなければなりません。また、第一次、二次審査は十人くらい同時にやりますが、三次は一人づつです。

では、具体的な審査に移りましょう。

*第一次審査とは(台詞、声)

第一次審査は台詞の審査です。指定した場所(「何ページの何行目、なに役の台詞、間はこちらで読みます」などという風に指定する。)を読んでもらう審査です。

指定する台詞は、感情の高ぶる台詞、何気ないが性格の出る台詞、笑わせる台詞などの中から選ぶと良いでしょう。

具体的な手順としては、まずキャスティングを受ける人(キャスト希望者)の控え室を作ります。キャスティングをする部屋とは一緒にしないで下さい。

これはキャスティングをする側が誰を残して誰を落とすかという相談をするときに、声が聞こえないようにするためです。控え室はごく普通の教室でいいです。

そしてキャスティングをする部屋は机をすべて下げて、幹部(演出、舞台監督、助演出、助舞台監督)の分の机だけを出し、キャスティングを受ける人数にあわせて椅子を出します。幹部四人の机とキャスト希望者の椅子が向かい合うようにして下さい。机と椅子の間はあいていた方がいいです。第三次審査で動作のテストをするので、このときに十分なスペースがないと困ります。

審査を始めるときには、演出が

「これから○○役の第一次審査を始めます」

と言い、審査を始めます。たかが中学生がそんな大げさな、と、思われるかも知れませんが、これは部活、もしくは舞台を造っていく上で非常に重要なことです。けじめがなければすぐにやる気がなくなり、レベルが落ちていって自己満足の劇になってしまいます。
キャスティングの続きですが、幹部の誰かが次に

「○○さん、何ページ何行目の○○役の台詞を読んで下さい。」

と言います。それを希望者分やり終えたら、

「これで○○役の第一次審査を終わります。」

と言い、終わりです。

また、この審査では主に声を見て下さい。どんな役でも声は重要です。男役の人がやたらと高い声だったら変だし、子供役の人が落ち着いた声でも困ります。声は生まれつき決まっているので、声の高い人が男役をやりたかったり、声の低い人が子供役をやりたかったりする場合はしょうがないです。あきらめて下さい。(まれにキャラクターとして声の高い男だったり、落ち着いた子供だったりすることがあるかも知れません。それを待って下さい。)

とにかく声は重要なので、ここで声のイメージが合わない人は落としましょう。人数は七人ほどに絞るのがいいと思います。

また、この審査ではあまり滑舌(基礎練習のページ参考)などにはこだわらないで下さい。そのような技術的な面は二ヶ月もすればある程度上達します。時間があるのならばまずこだわるのは、全体の調和とイメージです。

ここで審査を通った人々は、第二次審査へと進みます。

*第二次審査とは(表情、解釈)

第二次審査では、第一次審査と同じように台詞で審査をします。手順はほとんど一次審査と同じです。

「これから○○役の第二次審査を始めます」

と言い、審査を始めます。そして幹部の誰かが次に

「○○さん、何ページ何行目の○○役の台詞を読んで下さい。」

と言います。それを希望者分やり終えたら、

「これで○○役の第二次審査を終わります。」

と言い、終わりです。

主に台詞を読んでいるときの表情、感情の入れ方などを見て下さい。台詞の読み方にも様々な種類があります。例えば「ねえ」という台詞(状況としては女の子が「私のこと好き?」と聞き、男の子が黙り込んでしまってそれに対して女の子が「ねえ」というなど、、、(^_^;))があったとして、演出のイメージでは甘えるように読んで欲しいのに、キャストの方では解釈が違い、怒っているように読むかも知れません。
演出の解釈にあった人、きちんと表情も変化している人を選びましょう。
第二次審査では、一つの役につき三人くらいに絞って下さい。一次審査ではたいていの人が通れますが、ここからは情けは無用です。

ここで審査を通った人は、第三次審査へと進みます。

*第三次審査とは(動作)

第三次審査は動作や質問の審査です。ここでキャストが決まります。今までたくさんあった椅子をどかし、幹部四人とそれに向き合う椅子一つだけを残します。そして幹部の一人がキャストの控え室へ行き、

「○○さん、来て下さい」

と、呼びます。そしてキャスティングの部屋に着いたら椅子に座ってもらい、

「これから○○役の第三次審査を始めます。これからいくつか質問をするので、○○だったらどう答えるかを考え、答えて下さい」

と言い、質問を開始します。例としては、(秋空のうたより)

「あなたが一番大切にしている物は何ですか?少し考えてもいいです。」
(期待する答え:美紀、美紀との想い出など)

「若林をどう思いますか?考える時間をとってもいいです。」
(期待する答え:おっちょこちょい、いい人、面白い人、パソコンキラー(笑))

などと聞きます。
それに答えてもらい、そのあとに

「では、動作の審査に移ります。これから言う状況で、あなたが○○だったらどのように反応するかを考え、動作とアドリブの台詞を交えて表現して下さい三分ほど考えていいので、考え終わったら始めますと言って下さい」

状況の例としては(秋空のうたより)

若林がコーヒーをこぼした
(はじめに怒り、そのあと許す。少しコミカルに)

美紀から手紙が来た
(オオシマさんに言い、喜ぶ。そして返事を書く。「今頃どうしてるかな、、、、、、」)

などと言います。この三分間の間に、キャストはある程度ストーリー性のある動作を考えなくてはなりません。
そしてこの動作というのは舞台上でとても重要です。舞台はだいたいが広い空間なので、普通にやるような動作や表情ではとても客席の後ろまで届きません。だから基本はダイナミックに、大げさにやることです。かといってふざけて大きくやればいいと言うわけではありません。日常の動作を可能な限り分かりやすくして、かつ大きくやることができなければいけません。

審査では、わかりやすさ、大きさを重視して下さい。また普通ではつけないような動作も大切です。例えば物を考えるときには普通動作をつけませんが、舞台上では腕を組んでみたり首をかしげてみたり頭をかいてみたりすると「考えている」ことがわかりやすくなります。

第三次審査(最終審査)では、舞台に立った時を想定してキャストを決めて下さい。

これで、キャスティングは終わりです。ここからはキャストはひたすら舞台の完成、上達に向けて練習です。

*キャスティングのあとには

キャスティングのあとには、決定したキャストと演出、助演出はキャスティングの部屋に、スタッフ(キャストに落ちた、もしくはスタッフ希望の人)と舞台監督、助舞台監督は控え室に集まります。

◆キャスト側
キャスト側では、読みを始めます。読みというのは全員椅子に座ったまま、台本を持ちながら台詞を読むことです。これはだいたい三日間くらいやります。(その期間を過ぎたら台本を持ちながら立って、動作も付け始める半立ちに移ります。キャストのページ参照)助演出は時計を見て、読みにかかる時間を計ります。例えば与えられた時間が45分ならば、読みにかかる時間は35分くらいが適当だと思います。これは動作や間、出はけなどに時間がかかるからです。くれぐれも早口にならないように!!

◆スタッフ側
スタッフ側では、まず照明、効果、衣装大道具を決めます。これは適当に別れていいですが、照明は5人以上、効果は4人以上必要だと思います。
別れたら、それぞれの仕事に移ります。(照明のページ効果のページ、衣装大道具のページ参照)