今、クラスで芝居をやっていますが。

芝居やってるみなさん、楽しんでますか?
自分の声が、身体が、心が持っている可能性を、楽しんでますか?

芝居をやっていない人も。
自分の身体の可能性、探してますか?楽しんでますか?

例えばあなたが自分の右手で、誰かのほおをそっとつつむだけで。
その人が幸せな笑みをうかべるということ。

例えばあなたが自分の右手で、誰かの腕をねじりあげるだけで。
その人があなたをにらみつけるということ。

手をつなぐだけで、心もつなぐことができるということ。
子供の頭をなでるだけで、あたたかな気持ちになれるということ。
おはようと言ったときに、口の端をすこし上げるだけで、
笑顔が広がって、いくということ。

クラスのみんなで今、芝居をやっています。
CASTになった人たちは特別、演劇をやっていたというわけではありません。
部活だって、演劇部の人なんか、一人も居ません。

けれどみんな、自分の身体、声、表情の持つ可能性を
一つ一つ見つけて、楽しんでいます。

ほんの少し、声を高くするだけで。
二人の動きを少しそろえるだけで。
目線の動きを、立ち方を、すこし変えるだけで。
笑いを誘ったり、カッコ良く見えたり。
威圧感が出たり、切なさを感じさせたり。

あなたが生まれた時から持っている『からだ』
あなたそのものとも言える『からだ』
一生使うことのできる、表現のツール。
その面白さに魅せられた人が、芝居なんかをやってるんじゃないでしょうか。

今芝居をしているあなたが、役者や俳優になるかどうかは分かりません。
けれど、あなたと、あなたのからだは、これからもずっと一緒です。

芝居をやったことがある人、っていうのは意外と多いものです。
学芸会、おゆうぎ。部活、文化祭、サークル、ごっこ遊び……。
誰でも、身に覚えがあるのではないでしょうか。

そんな誰もが持っている想い出の中のふとした瞬間。
自分のからだとこころの広がりを、感じたことはありませんか?

声色を変えてのごっこ遊び。
台詞を言ううちになぜか動いてしまったこころ。

そこで感じた広がりを、忘れないでほしいのです。

例えばあなたが部活をやめ、芝居をやめても。
あなたの身体と心は、そこにあるだけで、人の心を動かせます。
そこにはまだまだたくさんの表現と、可能性が隠れています。

一度、『人間』そのもののつくりだす表現に魅せられたみなさんが、
その面白さを、芝居という形でなくても、忘れずに、伝え続けていけば。
そしてその面白さと可能性を知り、活かそうとする人が増えれば。

何気ない挨拶、友達同士の会話。
生きていく場所、日常が。
ほんのちょっとかもしれないけど、もっと楽しくなると、思うのです。





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